|
翌日はボーダ・ナートで、シンギングボウル・ヒーリングを行っている
サンタ・シャカさんのお店にうかがいました。
彼はドイツやオランダで、シンギングボウルの音楽演奏とヒーリングを行っています。
CDも発売しています。
ボーダ・ナートはチベット難民の集まる、大きな仏塔(ストーゥパ)のあるお寺です。
半円形の白い台座の上に、四角い台が乗り、その上に目玉の描かれ、
黄色い尖塔が青い空に突き上げています。
その尖塔から運動会の旗のように、黄・赤・緑・白・紺の五色の旗が前後左右に吊るされています。
丸い台座の周辺には、小さなお店が軒を連ね仏塔を取り囲んでいます。
その一角に彼の店はありました。
丸顔のサンタさんは、もう10年近く、この仕事をしているそうです。
同行してくれた、ラジュさんがヒーリングセッションを、体験しました。
横たわった身体の周辺に、ボウルを置きます。
数は通常は8〜10個ですが、部分的に痛い所がある時は、
その部分にボウルを置いて鳴らします。
「どこか具合の悪いところはありますか?」という質問に、
「イヤー最近は、仕事のことばかり考えてベッドに入っても眠れないんです。」と答えました。
ネパールで観光会社を経営している彼にとって、
最近の政府とマオイスト(テロリスト)の政治事件は大きなダメージになっています。
サンタさんは横たわった身体の周辺にあるシンギングボウルを、
無造作に叩き始めました。
音がゆっくりと長時間響き渡ります。
ボヮーン、ボゥーン、ボヮーン、ボゥーン。
10分もたったころでしょうか、ラジュさんの息が変化しました。
私はサンタさんと視線を合わせました。
小さな声で「Did he sleep?」と聞いたのです。
身体はヨガの「死体のポーズ」のように完全に脱力しています。
それからしばらく、セッションは続きました。
最後にティンシャ(小型シンバル)をチーンと鳴らし、
上から下へとエネルギーを流して終了です。
声をかけられて、起き上がったラジュさんは
「いやー、気持ちは良いですね。
でも『眠った・・・?』と話しているのは聞こえていましたよ。」と話すのです。
世間では「人にコントロールされるのは良くない」と考えている人々がいます。
たしかに社長業をするには強い自我が必要でしょう。
でもその強い自我が、彼をストレスに追い込んでいるのです。
|