不都合な真実(2)
2007年1月の世界月平均気温は観測史上最高を2ヶ月間連続した。
1891年以来100年間で0,73℃の上昇だ。

気象庁によると二酸化炭素などの増加による地球温暖化と、エルニーニョ現象と、
自然変動が重なったものとされている。
アフリカの惨状

アフリカの南スーダンのチャド湖は、大量虐殺が日常的となっている。
チャド湖のすぐ西にあるニジェールでは、旱魃が飢饉をもたらし数百万人が危険にさらされている。

飢饉や大虐殺の背景にはチャド湖がここ40年余りのうちになくなってしまったという原因がある。
世界で6番目に大きかった湖なのに。

飢饉救済をめぐる議論の中で、アフリカの国々は自らの汚職や誤った舵取りによって
このような事態を招いたとも言われている。

しかし気候温暖化について理解すればするほど、先進国の私たちが真の犯人であるかもしれないと思えてくる。

米国は世界の四分の一の温室効果ガスを出している。
一方アフリカは5パーセントだけだ。
温室効果ガスの影響は目に見えにくい。

しかしこの悪化しつつある、飢饉と大虐殺の惨状を誠実に見据えるべきだ。
人類の倫理が問われているのだ。


疾病媒介生物

地球が温暖化するにつれ、その活動範囲を広げている疾病媒介生物がいる。
藻でも蚊でもダニでも、これまでいなかった地域に姿を現し、以前より広がってくると、
人間に接触する確率が高くなり、その生物が媒介する病気はより深刻な脅威となってくる。

温暖化は人間の住まいの場所を熱帯雨林と同じ状態に変えてしまい、
一度は制圧したはずの病気までもかかりやすくしてしまうのだ。

種の絶滅

1960年以降、南極の皇帝ペンギンの数は70パーセントも減少している。
皇帝ペンギンは凍った海氷の上に巣を作る。
気温が上がり薄くなった氷が、ヒナを乗せたまま、割れて海へ流れ出してしまうのだ。

北極の白熊は結氷しないため北極海に出られず、周辺の民家を荒らすようになっている。

海面上昇

海水面の上昇に伴い、太平洋の海抜の低い島国に住む人々は、
すでに家から避難しなければならなくなっている。

私たちは人間文明と地球が前例のない形で大きくぶつかり合っている様子を、
目の当たりにしているのだ。

7
ゴアの言葉

元アメリカ副大統領アル・ゴアは言う。

「人類と自然の衝突を引き起こしている最も重要な隠れた要因は、
 気候の危機に対する私たちの根本的な考えなのだ。」

私たちはつい「この問題は何も考えないほうが楽だ」と思ってしまう。
「自分たちはこの問題から一瞬たりとも目が離せない」と思えない理由は何だろう?

その理由の一つは昔の科学実験の話で説明できる。

『沸騰しているお湯にカエルが飛び込むと、カエルは次の瞬間にぴょんとお湯から飛び出します。
 瞬時にその危険がわかるからです。
 同じカエルを生温かい水の入ったお鍋に入れて、沸騰するまで少しずつ温度を上げていくと
 どうなるのでしょう?

 ただじっと座っているのです。同じ危険があるというのに。
 そして最後にカエルは・・・・』

この話の最も大切な点は、私たちの周りでゆっくりと危険な変化が起こっているとしたら?
私たちは手遅れになってしまうまで、ただじっと座っていて、起こっていることの深刻さに気づかずにいるのだろう?

あのカエルのように、突然の衝撃を受けない限り、つまり自分たちの周りで
警報ベルのスイッチを入れるような出来事がなければ、動き出さないでユデガエルとなってしまうのだろうか?

温暖化は一人一人の人生から見ると、少しずつしか進んでいないように見えるが、
地球の歴史から見れば実は電光石火のスピードで進んでいるのだ。

情報の伝達

もちろん私たちはあのカエルとは違う。
私たちは自分を取り巻いている危険を理解するために、鍋が沸騰するまで待つまでもない。

私たちは・・・未来の人類である子供たちに
「なんで・・あの時、温暖化を止めようとしなかったの?」と言わせてはならない。

仏教的思考法・非二元論

いままでの思考法は人間と環境を別のものと考えていた。
この考えを二元論という。

目の前のコップの水は、飲むと共にワタシとなる。空気も同じだ。
環境とワタシは循環しているのだ。

ワタシの為に環境を破壊してはならない。
独自に存在するワタシはいないのだ。
仏教ではこう考える。

すべての環境は相互依存(縁起により生起)して存在しているのだから、
人の心が、意識が次元上昇し、全体のことを考えるようになれば、元のようにうまくいく。
そのための試練がいま来ているのだと考える。

仏教的思考法・非二元論の思想を身に付けよう。

それが少欲知足(欲を少なくして足るを知る)の経済精神にも通じるのだ。