得度とは『般若心経マントラ』の実践だ!!

2007年9月高野山・常喜院で四人の方が「得度(とくど)」なさいました。
『得度とは生死(しょうじ)の苦海を渡り涅槃(ねはん)の彼岸に渡ること』・・・広辞苑・・とあります。

仏教の考え方では、人生とはこの世(此岸)からあの世(彼岸)まで・・・
苦しみの海を泳いで渡っているのです。

仏教の教えの一つに 一切行苦という言葉があります。
『(意識レベルがこの世の価値観におかれていたら)すべては苦しいことだらけになってしまう。』
という教えです。
そこで、その苦しみから逃れるために、涅槃(あの世)に渡ろうとします。
イメージとして一度死ぬのです。

意識が『この世の価値観(損か得か)を否定し、あの世の価値観(無分別=No Judgment)に移る』
ということにもなるでしょう。
オリンピックの強化選手が、イメージトレーニングをするように、
先に彼岸に渡ってしまった(死んでしまった)イメージを作るのです。

般若心経のマントラ

ギャーテ・ギャーテ・ハラギャーテ・ハラソウギャーテイ・ボウジ・ソワカ

gate  gate  para-gate  para-sam-gate  bodhi  svaha

(行きたるものよ、行きたるものよ、彼岸に行きたるものよ、
 彼岸に完全に行きたるものよ、覚りよ、スヴァーハー)

そこで死者として、阿闍梨の前に出ます。
智慧のエネルギーを伝授され、剃髪、袈裟、法名を受け取ります。
何度かの三礼をして、最後に『ガコン・セソン』と唱えます。

『我今・世尊』『我今・世尊』『我今・世尊』・・・
『我は今より釈迦(世尊=目覚めた人)として生きる!!』という宣言をして、
心を解き放とう(Free your Mind)とするのです。

大乗仏教は、一度涅槃(あの世)に行き、釈迦のように『無分別の智慧』を得て戻ってきて・・・
この世で生きようとする思想なのです。

得度の次第


1・死者の白装束(裸のすがた)で、
  阿闍梨の前に座ります。

2・散杖という棒から新しい生命(無分別の智慧)を受け取ります。

3・ かみそりで剃髪(社会的価値観を捨てる)します。

4・袈裟をいただき(裸からこの世に戻る衣装を受け取り)
  修行者となります。

5・得度により、法名(新しいこの世での名前)をいただきます。

6・奥の院にいらっしゃる『弘法大師・空海さま』にご報告します。

 前日に行った東寺の五重塔の上では、
 『白いオーブ』が受者を見守っていました。