サタンはイエスのシャドウ
シンボルが偉大すぎて

『すべてのシンボルは、真理へと導く鍵に過ぎないのである。
 その鍵となるシンボルがあまりにも偉大なので、それをさらに見ることができないから、
 真理の扉は開かれない。・・・・・』 

                     (エメラルド・タブレット アトランティス人 トート著)

このことを道元は『月指す指は、切り捨てよ!』と言います。
真理の象徴である月を指すと、指を見るがあまり、月(真理)を見ることをしなくなります。
先生の言葉や、お経の本があまりにも偉大なので!!

そこで道元は『師に会ったら、師を殺し。親に会ったら親を殺し。』と言います。
道元は、依存を断って、自立せよと言いたいのです。

釈迦は『サイの角のようにただ一人歩め』と述べています。
僧の集団(サンガ)は、このような自立した人々の集団であるべきです。

密教の三位一体

真言密教のシンボルに、胎蔵界の三位一体があります。
これは、・智慧 ・慈悲 ・力 の三位一体です。

仏の世界に象徴すると、・如来 ・菩薩 ・明王 の三位一体です。

ユングはこのことを ・老賢人 ・グレートマザー ・トリックスター と言っています。

キリスト教にすると、・イエス ・マリア ・サタンになります。

神道では ・月読命(つくよみのみこと) ・天照大神(あまてらすおおみかみ)
・須佐之男命(すさのおのみこと)です。

ヒンズー教では ・ブラフマン ・ビシュヌ ・シバ になります。

最近の映画、マトリックスでは ・ネオ ・トリニティ ・モーフィアス になります。
スターウォーズでは ・オビ=ワン ・パドメ・アミダラ ・アナキン・スカイウォーカー になります。

二元論のキリスト教

三位一体になっていないのは、キリスト教の神々です。

キリスト教はイエスを光の象徴とし、サタンを闇の象徴としました。
光が眩くなればなるほど、二元論の世界観になってしまいます。
それは善か悪かの世界観です。

キリスト教世界がイエスを称えれば称えるほど、闇は暗くなっていきます。
理性という光の社会は、あるべき姿かもしれません。
しかしそれが敵わないのが人間の社会なのではないでしょうか。

『右の頬を打たれたら、左の頬を出す!!』ことなど出来ないのです。
理想をあまりにも強調すると、闇があまりのも暗いものに感じてしまいます。

悪を見つめる日本神話

では日本では闇をどう感じていたのでしょうか?

日本神話での須佐之男命は、天の斑駒(ふちこま)という時間を管理する馬を生きたまま皮を剥いで、
機織の女性を驚かせたあまり殺してしまいました。
そこで責任を感じた天照大神は、天岩戸に御隠れになりました。

太陽の象徴である、天照が隠れたということは、
大噴火などにより太陽が出てこなくなったという象徴でしょう。
闇の出現は、いたずら者であるトリックスターの須佐之男が原因です。

しかしキリスト教世界のように、闇と光が戦うという、一神教的世界観にはなっていないのです。
なぜならば三人ともイザナギ、イザナミの子供たちなのですから。

シャドウと憑依

心理学者カール・G・ユングは、人格が光(イエス)と闇(サタン)の両側面を持っていると感じました。
人間にとって闇の部分との根絶は無理であり、闇と折り合いをつけるという解決方法しかないのです。

シャドウが元型(アーキタイプ)であるとき、その内容は強力で、
情動によって特徴付けられ、自律的で取り付いて離れず、逃れようのない力を持ちます。

このような時は、シャドウのイメージを意識化し、個人の生活の中でシャドウの投影を
最も生みやすい状況を認識することこそ、心理療法の目的となるのです。
シャドウを認めること(分析すること)は、シャドウの強制的な支配力を断つことになるのです。
シャドウが自己の投影であると気づかないと、そのうちにシャドウに憑依されることがあります。

ユングにとっては患者の治療のために憑依の原因を探ることと、
悪霊を払う中世の魔術とが共通概念であると感じていたのです。

アメリカのブッシュ大統領が、イラクに悪の枢軸という言葉を投げかけ、戦争を仕掛けました。
プロテスタントの大統領が、自分が正しく清いものであると認識すると、
対抗する人々を悪という概念で投影(プロジェクション)してしまいます。

自己の意識の投影が他者なのです。
受け入れがたいものの投影がシャドウになるのです。

そのときになぜ受け入れ難いのか、深い思索なしに行動してしまうと、シャドウに乗っ取られた状態、
憑依の一歩手前まで来ていることになります。

このような状態を避けるためにも、真言宗ではまず懺悔(ざんげ)することを薦めます。
思い上がりを防ぐことこそ、シャドウからの憑依を避けることになるのです。

あなたもご自分のシャドウを確認してみませんか?