心理学者カール・G・ユングは、人格が光(イエス)と闇(サタン)の両側面を持っていると感じました。
人間にとって闇の部分との根絶は無理であり、闇と折り合いをつけるという解決方法しかないのです。
シャドウが元型(アーキタイプ)であるとき、その内容は強力で、
情動によって特徴付けられ、自律的で取り付いて離れず、逃れようのない力を持ちます。
このような時は、シャドウのイメージを意識化し、個人の生活の中でシャドウの投影を
最も生みやすい状況を認識することこそ、心理療法の目的となるのです。
シャドウを認めること(分析すること)は、シャドウの強制的な支配力を断つことになるのです。
シャドウが自己の投影であると気づかないと、そのうちにシャドウに憑依されることがあります。
ユングにとっては患者の治療のために憑依の原因を探ることと、
悪霊を払う中世の魔術とが共通概念であると感じていたのです。
アメリカのブッシュ大統領が、イラクに悪の枢軸という言葉を投げかけ、戦争を仕掛けました。
プロテスタントの大統領が、自分が正しく清いものであると認識すると、
対抗する人々を悪という概念で投影(プロジェクション)してしまいます。
自己の意識の投影が他者なのです。
受け入れがたいものの投影がシャドウになるのです。
そのときになぜ受け入れ難いのか、深い思索なしに行動してしまうと、シャドウに乗っ取られた状態、
憑依の一歩手前まで来ていることになります。
このような状態を避けるためにも、真言宗ではまず懺悔(ざんげ)することを薦めます。
思い上がりを防ぐことこそ、シャドウからの憑依を避けることになるのです。
あなたもご自分のシャドウを確認してみませんか? |