那須の護摩修行に参加して

ヒーラー養成講座を先月卒業、霊感は全然強くない、滝行は一回体験済み
仏教は興味があるがマニアではない、そんな私が印象に強く残った場面を切り取って、
とりとめもないことを書いてみます。    

 (by T.M)

1日目・・・夜はこれから、焚き火の巻

那須塩原の駅で待ち合わせ。みんな初対面の人。
ドキドキしながら周りをぐるっと見回し、もしや?と気になった人物、約1名、白装束に身を固めたり。
しかもごっつそうな人物と会話を交わす。

予感はしたが、こちらから声をかけるのは、さすがに気おくれ。
携帯で連絡とったらやっぱり、予感的中。
あいさつをする。

きっと互いに通じるものを認めたせいか、なごやかな雰囲気の車中。
始まりは悪くない。

別荘地の一軒家に到着。木に囲まれた閑静な別荘地に赤い幟がはためく。
「南無・・・・・・・」

確かに目印。絶対見落とせない、関係者は。
違和感あり、部外者は。

到着後、自己紹介しながら、早速護摩の準備。
みんな粋なコスプレ姿。

フツウのカッコウをしている私が一番変に感じどうも落ち着かない。そわそわ。
なるほど、衣装を調える、これもひとつの修行。

室内は、まんだらやほどではないが、さまざまなしつらえが。
しかし、よく家族が認めてくれているもんだ、と感心しちまう。
「かみさんは、神様だ」と知人がよく自分の奥さんのことを言っているが、まったくだ。

到着早々、護摩に百礼、百巻行、とセレモニーが続く。
いきなりモードのチェンジはやっぱり難しい。

相変わらず感度悪いなあ、でもいまそれを感じることも大切。
感度のいい人、悪い人。人間それぞれ。それはそれ。

温泉にゆっくりつかり(北温泉はとってもステキ。私好みのしつらえ)
賑やかな食事の後は、焚き火タイム。

夜の静寂。澄んだ空気と木々に囲まれた空間。
燃え上がる焚き火。
妙なる笛の音色。三線のリズムと歌声。
セージの香り。

こういったものが、
まわりの生きとし生けるものと私たち人間を一体にさせてくれる。
千変万化の炎は、私たち人間がどこからやってきて、そしてこれからどこへ向かうのか、
知り尽くしているようにも思える。

この空間に引き寄せられるようにやってくる、たくさんの訪問客たち、
鳴き声をたてるもの。足音をしのばせて近づく精霊。頬をそよぐ風。瞬く星。

燃え続ける炎の何と美しいこと。
そして燃え尽きた後には、ただわずかな灰と地面が残るのみ、何とはかない。

美しいものは、同時に恐ろしい。
近づくためには、こちらも火傷を覚悟で必死にならなければ。
「水」と同じくやはり「火」には、私たちの心を揺り動かす何かがひそんでいるのだ。

こうして夜は更けていく。

2日目・・・・・涙の百巻行、そして修行って?の巻

          

朝は樹林帯で散歩を楽しんだ。木々の紅葉が見事だ。

私は、やっぱり自然の中が一番落ち着くなあ。那須連峰の山々の雄大な眺め、
人間がどんなに逆立ちしたって、出せないような色のバリエーション。
自然の造形美。木々の気配。透き通った空気。響き渡るほら貝の音。

そして改めて、素晴らしい自然に囲まれて生活していた日々を、本当にいとおしく思う。
    

そして2回目の百巻行。
ないなりに知恵をしぼって考えたコスプレ。

うん、やっぱり衣装を整えるっていうのは、いい。
おまけに太鼓の横の特等席。到着時よりも、心身ともにリラックスした状態。

始まってすぐに昨日と全然違うことを実感。

何十人もの声がこだまする。
音の波が体を包み込む。とても気持ちがいい。

そのうち、涙がでてくる。ただただ、涙。

どうもよほど以前つらいことがあったみたい、その記憶が染み付いているらしい。

でもそんな私を大勢の声が包み込む。温かく、そして激しく。応援するかのように。
何という安心感、ああ大丈夫なんだ〜と感じる。体で感じる。

とても大きな愛を感じる。ひたすら、ありがたい。また涙。

この大きな愛に少しでもお返ししたいと思う。
そして念じながら唱える、ひたすら唱える。



修行って何だろう?

確かに今回の、このような日常では体験できないような修行もひとつだろう。
だけど、日々の暮らしの中にもたくさんある。
修行と思ったときが、修行。

食事をつくったり、まきを準備したり、そうじや後片付け、歩くことも食べることも、
泣くことも、笑うことも、話すことも、歌うことも、書くこともみんな。
でもついつい見過ごしていたり、気づかなかったり。

狩猟や火おこし、木の実の採取、道具づくり。
生活がもっとシンプルだった時代は、生きること自体が修行だった。

頭をごちゃごちゃ、いっぱい使わない。本能の命ずるままに。
たまには、こんなシンプルライフもいい。
そしてこういうシンプルライフを一緒に楽しむ仲間がいれば、もっといい。

小林さんとの出会いに感謝。一人との出会いが8人の出会いにつながりました。