高尾山信徒峰中修行会  身駆使意

2007/11/17(土)・18(日)

9:30 集合、受付開始(高尾山麓不動院)
10:00 開会式
10:30 礼拝行(108回の礼拝)
11:30 昼食
12:30 回峰行発足(登山出発)
13:00 滝修行(蛇瀧)
16:00 薬王院大本堂前到着、参拝
16:45 宿坊到着、入浴
18:00 夕食
19:00 千巻経(般若心経を50回唱える)
21:00 消灯

4:30 月輪観(瞑想)
5:30 勤行、諸堂参拝、記念写真
7:00 朝食
8:00 写経
10:00 法話
12:00 昼食
13:00 下山
14:30 大護摩供養および火生三昧厳修
15:45 閉会式
16:00 解散


これは、高尾山薬王院で、年2回(確か8月と11月)、
1泊2日で行われるもので参加費1泊2日で11000円、
食事代と修行メニューも全て込み、修行の詳細は、Webの検索サイトで、
「高尾山峰中修行」などで検索すると誰かの体験のブログが検索できます。
写真もあってわかりやすいのでございます。

自分としても独自の感想をまとめようかなと思いたったので
まとめることにしたのでございます。
人により好みはありますが、山登り、滝行、般若心経、勤行、写経、瞑想、法話、護摩
と結構盛りだくさんで、おすすめの修行体験でございました。

今回、お仲間の参加は四名で、京王線の新宿駅の改札で待ち合わせしました、
高尾山はJRだと最後に結局、京王線に乗り換えないといけませんが、
京王線には直接、高尾山口行きがあります。
新宿から1時間程度でしたが、各人の近況などおりまぜながら、
仏教系のお話をしている間にアッという間に到着でございました。
11月中旬ということですでに朝晩は少し寒く感じる紅葉の季節に入っているのでございました。


9:30 集合、受付開始(高尾山麓不動院)

京王線の高尾山口駅から歩いて数分の不動院を目指します。
秋の紅葉のころなので、観光客はかなり多いようでございます。

不動院には早めに着きましたが、すでに結構たくさんのかたがたが、本堂の広間で待っています。
片隅では、薬王院の方々が受付と費用集金を行っております。
そそくさと、受付を済まし、なるべく白装束に近い服に着替えます。
このときに受付でいただいた「勇猛精進」「高尾山薬王院」の文字入り手ぬぐいを
鉢巻風にして頭につけます。

気づいたのでございますが、参加者の中にかなりの数の、完璧な山伏スタイルの方がおります。
何回も参加している方々で、マニアといっても過言ではないでしょう。
何人かが集まって話をしているので、聞き耳をたてると、山伏装束の話を楽しそうに話しています。
〜のWEBで購入とか、新しく買った〜がいい感じでしょう、とか、
あたかも若い女子が流行の洋服の話をするかのごとくでございました。
もしかして、何回か参加しているうちにこのようになるのでしょうか?


10:00 開会式


法螺貝を吹く音に続いて、入場した偉い方のお話で、修行開始です。
参加者を見回すと、何か結構、見知った顔が、なぜか9月の御嶽神社修行のときにみたような、
お顔が結構いたりいたします。
う〜んやはり修行マニアが集う修行会なのでございますね。

11月中旬の高尾山ということで、紅葉目当の観光客も多く、さらにこの不動院のとなりで、
コンサートイベントが催されています。
開会式で高僧がありがたい話をしているのに また、皆で般若心経を唱えているのに、
隣のコンサートから、エルビスプレスリーの曲が聞こえてくるという、驚きの開会式でございました。
最初、嫌がらせかなと思ったのですが、そうではなくて、たまたまでございました。

さすが仏教、周りがどんなに騒がしくとも、心は御仏と一緒に涅槃の境地に。。。
でございますね。


10:30 礼拝行(108回の礼拝)

ということで、最初の行が始まります、この行は後々下半身にかなりきいてきます。
簡単に言うと高野山ですと得度などの時にする三礼などとほぼ同じことでございます。
唱える言葉は違います。これを108回でございます。

まず、立って合掌して、以下を唱えます。
「南無帰命頂礼 飯縄大権現 慙愧懺悔 六根罪障 滅除煩悩 滅除業障」
「なむきみょうちょうらい いずなだいごんげん
 ざんぎざんげ ろっこんざいしょう めつじょぼんのう めつじょごっしょう」

動作の順序は、ひざまずくように
右ひざ 左ひざ 右ひじ 左ひじ 右手の甲 左手の甲 額を床につけていき、
また、右ひざから立ち上がって合掌して言葉を唱えるという動作を108回繰り返します。

単純な動作の連続で、言葉も発するので、頭の中は何も考えない状態になっています。
静止した形の瞑想とは違いますが、同じように日常から開放されいて、
頭の中は、特定の言葉を発すること、特定の動作を行うことに集中していて、
それ以外は真っ白な状態に近づいているのでございます。
また翌日、座ったりすると結構膝に負担がかかっていることがわかりました。

※礼拝行は足腰の弱い方は途中で休んでいてかまいません。


11:30 昼食

先ほどの礼拝行で、お腹はいい感じに空いているのでございます。
広間の後ろのほう、裏のほうの廊下などから、手際よく、テーブルを出したり、お茶を用意したりで、
常連さんたちは慣れていて動きが機敏です。
あっという間に食事をする、用意ができると、みなさま思い思いに持ちよったお弁当をいただきます。
すでにひとつ目の修行は終わりましたが、これから、一泊二日で繰り広げられる、
修行にわくわくでございました。


12:30 回峰行発足(登山出発)

登山などというおおげさなものではございませんが、不動院から蛇瀧まで
列を整え歩いてて行くのでございます。
一般の観光客の方々がいぶかしげな目で見ます、中には、
「あっ、修行の人たちだ〜」などといっている人もいます。

そうです、頭には「勇猛精進」「高尾山薬王院」の文字入り手ぬぐいを鉢巻風にまいた、
山伏装束、白装束の一団70名あまりが、ぞろぞろと、時折、法螺貝を吹き鳴らしまくったり、
山中に入ると「慙愧懺悔、六根清浄」と謡ったりしながら、蛇瀧を目指すのでございます。


13:00 滝修行(蛇瀧)

瀧修行場に到着するとセットになっている一連の真言般若心経
道中安全などの祈願文などなどを唱えます。
これは、この後いやというほど、要所々々で唱えることになるのでございます。
滝行も、人によりやらない方もいるのでございます。

70名が滝行をするのは時間がかかります、一人当たりの行時間は、10秒程度でしょうか?
しかし、待ち時間が長いのです。
女性が先に別所で着替えて、滝行を行いました。
男性は近くの行堂?で行衣に着替えます。
いよいよ男性の滝行開始です。

最後から2人目ぐらいにならんだため、待ち時間が長く、足が冷たいのでございます。
塩で体を清めたりして、待っているとそろそろ自分の番になって、大声で気合を入れて、
勢い良くバケツで水をかぶっておいて、瀧のそばに進みます。

※体調が悪かったりなどで、滝修行見学でもかまいません。

高尾山での瀧修行は主に琵琶瀧と蛇瀧で、今回というとここは蛇瀧なので、
南無青龍大権現を繰り返し、唱えます。
琵琶瀧には行ったことがないのですが、たぶんあそこは南無大聖不動明王を唱えるのでしょうね。

あっと言う間に自分の番は終わってしまいます。
11月中旬なので、着替えてからの滝行前と滝行を終えて、また着替えるまでが結構寒いです。
すばやく着替えてまた列を作って、法螺貝を吹き鳴らしたり、慙愧懺悔、六根清浄で、
頂上の薬王院を目指します。


16:00 薬王院大本堂前到着、参拝

山頂について、神変堂、仏舎利塔さらに薬王院大本堂前など随所で、
例のセットになっている一連の真言、般若心経、道中安全などの祈願文などなどを唱えます。
というより唱えまくりです。
これは明日の終了まで、何度となく唱えることになのでございます。

高尾山の本尊の飯縄大権現は、アニメ系のロボットのさきがけのような
いろいろな神様仏様が合体したものでございます。
不動明王、迦楼羅天、荼吉尼天、歓喜天、宇賀神、弁財天の部分をあわせた権現様で、
権現というからには元々は神様で、本地垂迹説という神仏習合理論で、
巧みに仏教に取り入れられてます。

日本は仏教を取り入れたときにそれまでの神々を廃絶せずにとり入れました。
そのほうが国を治めやすかったのでしょうね。
古代からの神々を仏教に取り入れ、そして神仏習合の形態となっていきます。
言い方をかえると仏教を文化的中心にして国を治めていくのです。

明治時代になると今度は神仏分離という政策を行います。
西洋的近代的な社会を作るうえで、必要なことだったのでしょう。
しかし、今現在は、世界中で西洋的近代社会は行き詰って崩壊しつつあるようでございます。
(言い過ぎかな)

世界史などでは宗教が時代とともに移り変わるとき、以前の宗教を邪教とし、
以前の神を悪魔としたりして、迫害してほとんど廃絶したりしたようです。
まあ、時代の権力者が、国を治める(人々を支配する)ための政策ですね。
支配する民族が変わるので仕方がないのですね。

それを考えると、神仏習合のときの日本は、民族は変わらないのですが、
宗教を変えていくという、結構難しい局面を
神々を取り入れるという妙案で乗り切ったのですね。
結構だらだらしてあいまいで、日本的と思ってしまったりします。

例は違いますが、いっとき唐の時代の中国はそれこそ、
当時のありとあらゆる民族、宗教が共存したようで、珍しいことでございますね。
なに言ってるんだろう、横道それまくりですね。


16:45 宿坊到着、入浴

瀧に入った後は、聖なる瀧の水が体を浄化するので、あまり風呂には入りませんが、
このときは、体が冷えていて、風邪をひきそうなので一番先に入りました、
風呂がかえでの形をしていて、かえで湯の湯口は、なぜか懐かしい、
口をあけたライオンでございました。
お約束で口に手を入れたり、鼻を触ったりしたのでございます。
このあと布団の中に入りしゃべっていましたがいい気持ちで眠ってしまいました。


19:00 千巻経(般若心経を50回唱える)

参加者(70名以上)と薬王院の僧侶の方々が、蝋燭の明かりのほの暗い本堂に参集して、
太鼓、錫杖の鳴り物入りで、般若心経を50回唱えまくる。という、
大げさですが魂のイベントでございます。
まじめに参加すれば、これが誇大な表現でないことが十分わかることでございましょう。

このイベントではほとんど、忘我の状態に入ることができると思います。
声を出したり、錫杖を振ったりしてはいますが、結構、瞑想状態に入っています。
人により、感じ方は、まちまちでございますが、終了してから、
近くの年配のご婦人は、泣いているのでございます。
おそらく、何かに感動したのでございましょう、ある種の感動は、
啓示、イメージ映像、音、声、文字、言葉、などがともなうことがあるようです。

参加者(70名以上)の魂がひとつになって、ある世界を作り上げているというか、
何かを呼んできているというか、全員でいってしまっているというか?
時間とか空間とか人間とか性別とか年齢とか、関係ない、なにか無意識の世界に?
うまく表現できないですが、これが宗教のある側面、ある種真髄、本質、
といっても過言ではないかもしれません。

たとえば大勢の人間がこのようにひとつになり、魂をささげてしまうような事態だと
一人ひとりは怖いものはなくなる、
古代から現代まで時の権力者たちが恐れ、厳しく弾圧したものの正体を
感じたような気がするのでございます。(大袈裟です)

宗教は違えど、天草で弾圧されたキリシタンのみなさまも、
このような世界に集団で、こういうことが悪用されると
悪いたとえだと、戦前の日本、イスラム過激派などに共通することが
いえるかもしれないのでございます。なに言ってんだろ。。。

この境地になれば、宗教の種類に関係なく、命をささげることはたやすいことでしょう。
忘我の状態になっていて、ここで命令ひとつで、催眠術にかかったように行動するのかも知れませ
ん。
私自身も歴史の彼方のこの魂がひとつになるような状況に参加していたら
命を投げ出してもいいと思うのでしょうね。

あとですね、一心不乱にとなえているのですが、太鼓、錫杖、読経以外の、
音、声などが聞こえることがあります。
また、何かが見えたり、どこかに行ってしまっていたり、何かを感じたり、
信じるか信じないかは、まず体験してみることでございます。
このイベントだけでも今回の修行参加の価値は充分あるのでございます。(ちょっと大袈裟です)


21:00 消灯

いつもは何処でもすぐ眠れるほうなのですが、十人部屋で結構いびきが聞こえて、
なかなか寝つかれませんでした。


4:00 起床 (2日目)

顔を洗い歯を磨き、身支度を整え、布団をたたみ、準備完了です。
山の朝は結構寒い、下はパンツ、ジャージ、白いナイロンのオーバーパンツで、
上は長袖Tシャツ2枚を着て更に、半そでTシャツを重着、最後にリバーシブルのパーカで、
寒さ対策万全でございました。


5:30 勤行、諸堂参拝、記念写真

朝のお勤めでございます、理趣経、いろいろな真言、般若心経などとなえたような記憶、
さらに、本尊のまわりをまわらせてくれて、後ろの仏様も開帳、御守札もいただきました。
その後、外へでて、本堂の周りの大師堂、聖天堂、愛染堂などで、
それぞれの御真言と般若心経などを唱えてまわるのでございます。


7:00 朝食

御神酒が小さな皿に入っていて、皆様、気づかず、何の水かなと思って飲まなかったようです。
しかし、ご飯をたいらげてから、朝食に御神酒がつくことをおもいだし、しっかり食後に飲みました。

8:00 写経

般若心経のお手本を下にして、薄い紙を上に、お手本が透けて見えるので、
上からなぞって、書くのでございます。
中学校以来でしょうか、硯に水をいれて墨をするのでございます。
紙が薄いうえ、墨の濃さが足りないと、紙ににじんでしまい太くなって何の文字かわからなくなります、
ある程度、墨を濃くしないといけないようでございます。
一字一字丁寧に書いてゆくと、提出用の紙は2枚あるのですが一回分しか書くことができません。
残りは宿題となります。


10:00 法話

偉い僧侶の方の法話でございます。途中、いびきが聞こえたりしました。
朝から、月輪観、勤行、写経、法話と畳の上に座っている時間が長いせいか、昨日の百礼の疲れか、
ひざががくがく、座っていても歩いても、少々痛みを感じるのでございます。
もしかして、これが一番の修行かもしれません。


12:00 昼食

軽い昼食、ご飯と味噌汁と簡単なおかずと漬物


13:00 下山

金比羅台というところを通り、さらに金比羅社からは、
あまり人が通らないような新しい道をとおっての下山でございます、
潅木を切り倒した後、新たに土砂止めに木を倒したところ、土がゆるいところ、
などあって結構歩きにくいのでございます。

※足腰の弱い方などロープウェイ利用でもかまいません。


14:30 大護摩供養および火生三昧厳修

ふう〜もう何度目の真言と般若心経でしょうか、この二日で、一体何度、セットで唱えたのでしょうか?
野外での本格的な護摩が用意されていて、僧たちのセレモニーが始まります。
弓矢、密教法具などをつかって、形のあるストーリー性のある動きには何かの意味があるのでしょうね。
ある程度、護摩の火が大きくなり、皆様、昨日夜に願い事を書いた、護摩木を火の中に投げ入れます。

護摩の終わりのほうに消防車が来て、護摩の広場の近くに止まり更に別の消防車が、
また更に救急車が、もうたくさん集まってきて大変なことに、と、護摩の煙が原因と思っていたら、
山の上のほうで、怪我人が出たようで、その救助のためだそうでした。


15:45 閉会式

護摩の終了後、その場でひとりずつ名前を呼ばれての、終了証書をいただきまして終了です。
楽しかった修行会もとうとう終了でございます。


16:00 解散

不動院まで戻って、解散です、紅葉目当てのたくさんの観光客に混じってそれぞれ帰宅でございました。
初参加でありましたが、大満足の峰中修行会でございました。

〜完〜