修験の山・金峰山(1)

「カン・マン・ボロン」という名前を地図上で発見した。

エー!!誰がこの名前をつけたの〜?
一体どんなところ?

山梨県の奥秩父・瑞牆山の周辺にあるのだが・・・。

ネット・サーフィンをしたら、カンマンボロンという岩峰があり、
登攀ルートになっているという。
瑞牆山は百名山「金峰山(2599m)」のそばにある。

金峰山(きんぷさん)といえば吉野の大峰山にある、役小角(役の行者)開祖の修験本宗本山・
金峰山寺(きんぷせんじ)と発音がそっくりな名前だ。

瑞垣と広辞苑を引くと:「神霊の宿る山。神社の周囲の垣。」と出ている。

そして気になる「カンマンボロン」は・・・

カン:は不動明王の種子。
マン:は文殊菩薩の種子。
ボロン:は一字金輪の種子に当たる。

密教や修験では、護摩や祈祷の際に・・悪魔退散・カン・マン・ボロン・・と
「最強の護符真言」として唱える。

金峰山と瑞牆山の密教行者
登山記録


金峰山の秘密を探りに7月15日、登山に向かった。

瑞牆山荘の前まで車。ここから歩き始め1時間もしないうちに里宮神社に着く。

     

大岩がかぶり、三本の大型・釈杖形のフォルムで結界を張っている。
大祓いと心経で身体の波動を清めてから登り始める。

ここから2時間で巨大な磐座(いわくら)群の大日岩に着く。
大日岩の頂上を目指し「オン・バザラ・ダド・バン」と真言を唱えながら登る。

     

予想通り、頂上付近は絶景だった。
甲斐駒ケ岳や八ヶ岳の遠望だけでなく、富士山が「突き上げる岩峰」の奥に裾野を広げ
女性的にたたずんでいた。

金剛界・胎蔵界


密教では「金剛界と胎蔵界」が金胎不二と称している。

富士山は「木花咲耶姫」の山である。
コノハナサクヤヒメとは・・・

天津神・ニニギの尊は、天孫降臨し父のオオヤマツミより2人の娘を妻として授かった。
美しい「コノハナサクヤヒメ」と醜い「イワナガヒメ」だった。
ニニギは醜いイワナガヒメを断り、コノハナサクヤヒメをめとったが、
一晩で子供が出来たのを疑った。

そのとき出来た子供が、ホデリ・ホスセリ・ホオリであり、ホオリの孫が神武天皇である。

醜い「イワナガヒメ」を断ったニニギに対して、父は「イワナガヒメを娶れば
岩のように永遠の命を与えられましたのに・・惜しいことを。」と歎いた。

この風景の映像を見て古事記の常識を持った修験者は
「コノハナサクヤヒメ(女性)とイワナガヒメ(男性)」と感じたのだろうか?

「神は両性具有」と・・錬金術では考えている。

   

古代の秘密を探るには、今の常識を捨てなければならない。
その時代には、「性の象徴性」が高らかに詠われていた時代だったのだ。

大日岩から1時間、樹林帯の急坂を登りきり、砂払いの頭に着く。
そこに小ぶりの岩が、落ちそうになりながら・変わったフォルムで佇んでいた。

修験者たちはこのフォルムを見て何を感じたのだろうか?

   

砂払いの頭からは、五丈岩を目指す山頂付近に
五丈岩という名の巨大な磐座が、鎮座している。
蘇我馬子の墓ともいわれている飛鳥石舞台の10倍のスケールだ。

   

誰が・・・このような2600メートルの地点に、この石を運んだのだろう。
ピラミッドのように、石を積み上げている。

   

この不思議さが、修験たちには神の宿る世界に思えるのだ。

(2)へ続く