城砦と武器と兵士

空中にクルクルと上昇する大腿骨。
青い空を下降するその骨を毛むくじゃらの手が掴む。

原始人の顔がアップとなり・・「映画・2001年宇宙の旅」の物語は始まる。

30万年前から、人類の歴史は武器の歴史だったかもしれない。
骨が青銅器になり、鉄器になり武器は進化した。

武器や馬を取り扱うために体力が必要となり、
腕力のすぐれたものが支配体制の上部に位置することが出来た。
その人々を西洋では騎士と呼び・・・恐れた。

キリスト教がヨーロッパ一帯に広まり、エルサレムの巡礼が行われてくると、
イスラム教の人々から、彼らを守る騎士が必要になってきた。

修道士にして騎士の、テンプル騎士団はこのようにして成立した。
白い地に赤い十字のマークは彼らのシンボルだ。

群雄割拠していた土地の公爵たちは、自国の領土を城壁で固め、城砦を作った。
この城砦を攻めるために考え出された最終兵器がカタパルトだ。

しかし肉体をエネルギー源とするカタパルトでは、容易に城砦を破壊することは出来なかった。

13世紀、中国で発明された黒色火薬は、長い間唯一の火薬として使用されてきた。
この火薬の登場により、城砦を破壊する大砲が考えられた。

大砲の前に城砦は無意味な存在となり、歴史の幕を閉じ、
いま城砦は観光の目玉になっている。

1866年ノーベルの発明したダイナマイトにより、近代的な兵器の開発が始まった。
この流れが今日の原子爆弾にまで続いている。

より破壊的な武器を持っているものが世界を支配する。
この歴史は今でも変わっていないようだ。

武器を使用する人に対する訓練方法も変わってきた。
兵士の訓練は、軍隊という閉鎖空間でなされ、情報を一方的に洗脳する殺人マシーンを作り出す。
「映画ランボー」が象徴するように、退役後の殺人マシーンが家庭復帰することは難しい。

軍事国家アメリカの支配体制は、情報操作をし、人々をどこに導くのだろうか?