宇宙(マクロコスモス)とあなた(ミクロコスモス)との照応
つながった世界=ワンネスの世界


人間は自分を中心に考える傾向があります。

意識(内のもの)が世界(外のもの)を認識するから、この世の中は、私とそれ以外しかないのです。

私(内のもの)以外のものを、世界または環境(外のもの)と認識しますが、実は私もまた・・・
私もその下位に属する構成物により出来上がっている世界(マクロコスモス)なのです。

上位のものと下位のものとが、階層的に存在している、これが真実の姿なのです。
(色即是空=個人が世界である)

この構成物(肉体・細胞・DNA・原子核と電子など)と、私と思っている存在(自我)とは無関係であるというのが
近代的自我と呼ばれる、思考法なのです。

しかし果たして、胃袋が、がん細胞が、私と無関係に存在し、発生するものなのでしょうか?

まさか〜、そんなはずはありませんね。

お互いが照応しあっていると言うことを、医学では心身相関といいます。

何によってつながって(相関)いるか・・西洋錬金術ではエーテル、中国道教では氣、
インド密教では空(虚空)により繋がっていると考えていました。

どの秘教でもその微細な物体を動かす力が、
呼吸法(プラーナ・ヤーマ)にあると考えています。

あなたも深くゆっくり呼吸しながら、あなた自身の内蔵や細胞DNと話し合ってはいかがでしょうか?
向こうが・・・あなたには無関係に危機信号(発病)を出す前に。

さて中世には、人体の世界が星の運行と結びついているので、
カレンダーの日付により行動が束縛されている時代もありました。
これは日本でも西洋でも同じ考えだったのです。

時間は一定のリズムを刻むと近代人は考えていますが、月の運行をもって一日と決め、
太陽の運行を持って一年とすると決めただけです。

何かの理由により、太陽や月が勝手に運行時間を変えたなら、私たちの人生はどう変化するのでしょうか?

バラバラな世界


私と世界がつながっている・・この考えを壊したのは、
日本では「蘭学事始」を書いた「杉田玄白・前野良沢」なのです。

内臓を腑分けし、名前をひとつひとつ付けて確認しました。
心臓・胃・肝臓・腎臓・・・

それ以来人間はバラバラなものが集合した存在であると考えられ、
近代医学はこのような思考法(バラバラな物質が集まっている)が元で発展してきました。

この思考法の欠点は、あなたの存在は、宇宙を支える部品に過ぎないという考えにつながります。

それまで全体性(マクロコスモス)を考えながら自分(ミクロコスモス)という存在を観ていたあなたが、
自分のことだけを考える競争世界のあなたに変容するのです。

そしてその結果、あなたは孤独感に襲われるのです。

「エーッ・・私は人類の、地球の部品の一部なの?」
「どのように生きても、人類とも、地球とも関係ないの〜?」

このような近代的自我の思考法が、地球環境破壊の発端となりました。

しかし密教的思考法では、認識を深めていくと、
あなた自身が(大日如来=毘廬遮那佛=宇宙的存在)であるという結論に達します。

そこでは宇宙(マクロコスモス)と人体(ミクロコスモス)が照応していて、
あなたの考えが世界を創っていると考えるのです。

一人一人の考え方が行動になり、地球環境破壊を守るのです。

As above so below、

  (上にあるものは下にあるものの如し=梵我一如)


西洋錬金術でもインド密教でも、このコトバが秘密の儀式を解く鍵になっているのです。

金子みすずは「蜂と神様」という詩でこの世界を表現しています。


ハチと神様
ハチはお花の中に、

お花はお庭の中に、

お庭は土べいの中に、

土べいは町の中に、

町は日本の中に、

日本は世界の中に、

世界は神さまの中に。

そうして、そうして、神さまは、

小ちゃなハチの中に。


聖武天皇はこの思想の素晴らしさに気付き、奈良の大仏の中にこの思想を隠しました。
大きな大仏の座っている蓮弁の中に、小さな大仏のレリーフが無数に描かれています。

これこそが大仏(マクロコスモス)があなた(ミクロコスモス)と一体であるという、
華厳経の教えなのです。


                 

また華厳経の教え「一即一切重々無尽」とは、時間と空間が畳み込まれているという、
現代物理学の思考法とも同じ思想なのです。

この華厳経をベースとする密教は、一見すると摩訶不思議に思えますが、
実は最先端の複雑系科学の思考法だったのです。