ダヴィンチ・コードの謎を解く


映画「ダヴィンチ・コード」。
この映画を密教的思考法でご覧になるための基礎的資料を
サイモン・コックス著「ダヴィンチ・コードの謎を解く」より抜粋しました。
キリスト教のミステリーをお楽しみください。
聖杯伝説

六芒星というシンボルがある。
上向きの三角形と、下向きの三角形で出来ている。

ダヴィデの星、ソロモンの紋章。
イスラエルの国旗にあるシンボル。

上向きは、剣、男性性のシンボル。
下向きは、盃(聖杯)、女性性のシンボルだ。


六芒星

ダヴィンチ・コードではイエス・キリストとマグダラのマリアが
結婚していた象徴(男性性と女性性の統合の象徴)
として暗示される.

映画のシーンでは、ラングドン教授がルーブル美術館の
ガラスの上向きのピラミッドと、下向きのピラミッドのところに行き、
マグダラのマリアを思い浮かべる場面で終わる。


六芒星の立体はマカバというシンボルになる。

インドではヤントラと呼ばれるシンボルになる。


マカバ

ヤントラ

聖杯はキリストが処刑される直前、最期の晩餐で使用される。
磔のときに、死の確認のためにロンギヌスの槍でわき腹を刺された際に
流れた血をその盃で受け止めた。

聖杯を捜し求める騎士の物語も数多くある。
アリマテアのヨセフによって、アヴァロン島(英国)に渡り、
アーサー王と円卓の騎士の物語につながる。

ダヴィンチ・コードでは、聖杯は物質ではなく、
ソフィー本人であり、キリストの血を継いだ人物とされる。

五芒星

死亡したジャック・ソニエールは、レオナルド・ダヴィンチの
ウィトウィルス的人体図の形で横たわっていた。

その形が五芒星。
ペンタグラムとも呼ばれる。
キリストの聖痕でもある。
ピタゴラス派の人々にとっては、地・水・火・風・空の五大となる。

また1,618の黄金比が隠れている図形になる。

逆さに見ると悪魔の角になり、黒魔術のバフォメット崇拝につながる。
日本では安倍の晴明が魔よけの印として使うので、晴明桔梗と呼ばれる。


ウィトルウィウス的人体図
アルビジョア十字軍


異端のキリスト教・カタリ派が唱えた信念が
「イエスとマグダラのマリアは結婚していた。」なのだ。

時の教皇イノケンティウス三世は、
カタリ派とそのシンパ、ラングドックの貴族たちの態度に苛立ち、
アルビジョア十字軍を組織した。

北部フランスの人々は彼らの富の収奪と、異端撲滅を目的に
アルビジョア十字軍に参集した。

虐殺は1209年7月から始まった。
シモン・ドゥ・モンフォール軍はベジェの町において
カトリック信者たちに、カタリ派の引渡しを命じた。

拒否された十字軍は総督より「全員抹殺」を命じられ、
一万五千人の男女子供が殺された。
そのうちカタリ派は222人に過ぎなかった。

当時唯一、十字軍に打ち勝つ力を有していたのは、
宗主権領土を持っていた、アラゴンの王・ピーターだった。

1213年9月トゥールーズに攻め込んだアラゴンの軍は、
ドゥ・モンフォール軍に破れ、ピーターは処刑されてしまった。
しかし、1215年から1225年にかけて、多くの都市が団結して十字軍に対抗した。

1217年アラゴンの軍の助力を得たレイモン7世がトゥールーズを奪回、
1218年6月、十字軍の悪名高き指導者、ドゥ・モンフォールは
女性グループが操作する投石器から放たれた石に当たって、憤死してしまった。

長引く十字軍との戦いに見切りをつけた、レイモン7世は1229年、
パリ協定を受け入れトゥールーズに異端審問所が設立された。

カタリ派は片っ端から集められ、拷問を受け、火にかけられた。
血も凍るような異端審問の実態は、周囲一体に甚大な不安を引き起こし、
トゥールーズ、コルデ、アルビ、ナルボンヌでは暴動が勃発した。

迫害されたカタリ派の信者たちは、ピレネー山脈の奥に築かれた砦で最後の戦いを繰り広げ、
モンツェギュールの戦いでは、205名のカタリ派全員が歌を歌いながら丘を降り、
行き着いた平地で火あぶりの刑に処せられた。
そうして1255年8月、長きに渡った戦いに終止符が打たれた。

カタリ派


カタリ派はカトリック教会の不興を買うが、
それは彼らが教皇の権威を認めることを拒否したからだ。

彼らは二元論を信じ、キリストは処女マリアの影に宿った、
実体のない聖霊だと信じた。

キリストの磔も信じず、煉獄の存在も信じなかった。
マグダラのマリアはキリストの妻だと考えた。

カタリ派の指導者グループである完徳者(ペルフェクティ)は肉や卵を食べず、
異性との接触も禁止され禁欲的で質素な生活を営んでいた。

詳しくは、「タリズマン」(グラハム・ハンコック著)をお読みください。

ニケーア公会議


325年6月ローマ皇帝コンスタンティヌスにより
ニケーア(トルコのイズニク)に招集された司教たちは、
「キリストは神の子であり、結婚していたということはありえない。」
と法的に定めた。

グノーシス派


教義はプラトン主義の流れを汲む多神教で、
この世とその事象はデミウルゴスと呼ばれる下級の神が創造したものと考える。

善き真実在の神は原初のイーオン(永劫)として言及され、
イーオンの結合体はプレローマという完全なる神のコンセプトに昇華する。

人間イエスとして地上に送られたキリストの目的は、
人類にグノーシス(叡智)を与えることによって、
彼らが不完全な俗世界から脱却し、プレローマに帰ることができるようにすることである。

グノーシス派の情報のほとんどは、異端として焼き尽くされてしまったが、
現在では1945年エジプトで発見されたナグ・ハマディ文書を通じて知ることが出来る。

マグダラのマリア

福音書に残されている資料では、マリアが磔のときそれを目に焼きつけ、
埋葬を手伝い、復活を最初に目撃した人物となっている。

彼女が改悛した娼婦であるとの情報は、
教皇グレゴリウス1世の聖書の読み違いによるものである。

ナグ・ハマディ文書のピリポよる福音書では
「どの弟子よりも彼女を愛し、彼女の口によく接吻をしていた。」
と書かれている。

ソロモン神殿


ラングドンはロスリン礼拝堂が『ソロモン神殿の複製』だと語る。

BC970年から930年にかけてイスラエル王国を統治したソロモン王は
巨大な神殿や貯水池や運河を作ったと聖書に記されている。

神殿の入り口には二本のブロンズ柱・ヤキンとボアズが立っていた。
この柱は近年、フリーメーソンの柱といわれ、
彼らの技術や組織がこの時代までさかのぼるとされている。

テンプル騎士団


最古の武装修道士の集団。
1118年に施しもので生活する、清貧騎士団としてエルサレムにおいて成立した。

先の広がった十字架を縫い付けた白いマントをまとい、
聖地エルサレムに巡礼する人々を守るべく活躍した。

教皇により税を免除され、自らの管轄地での徴税の権利も与えられた。
富裕な騎士や領主たちは、莫大な財産をテンプル騎士団に預け、
最古の銀行システムがここに成立した。

1307年フランス端麗王によって多くのテンプル騎士団が逮捕され、
バフォメット崇拝(五芒星を逆さにすると、悪魔の角となり、異端となる)を行っていたとされ、
異端の咎めを受け歴史から消えていった。

シオン修道会


マグダラのマリアとその血統を守っているメンバーの名前。
ソフィーを守る立場にもある。

対立するオプス・デイの苦行者シリスは腿に苦行のベルトをはめる。

小説ではパリ国立博物館所蔵の文書では、文学・芸術・科学界を代表する人物が
メンバーとして名を連ねていたとされるが、実際は偽造文書であり、実在しない団体である。

女神崇拝


創造の神としての女神は、エジプトのイシスやインドの地母神の信仰に色濃く残っている。

ローマ・カトリック教会のマリアは素直な母のイメージだけにされ、
性的な部分をそぎ落とされてしまった。

心理学者ユングの原型では、
アニマ(性的な恋人)とグレートマザー(母性的な)の二要素がある。

日本でも母性的な観音菩薩と、恋人的な弁才天がこれに当たる。

中世のヨーロッパで起こった魔女裁判は、反女性・粛清運動として機能し、
女性の独立と力の対等が抑制させられた。

宗教象徴学・シンボリズム


シンボリズムは形・色(エイドス)とコトバ(ロゴス)に分けられる。

エイドスは数多くあるがハーケンクロイツ(鉤十字)・日の丸・国旗・ロゴ・ブランドイメージ、
紫色(霊的)、赤(共産主義)などが考えられる。

各会社は良いイメージを創るために、コマーシャルにより刷り込みを計っている。

言葉では昔ならば、鬼畜米英・大和魂
最近では(郵政民営化)対抗勢力・悪の枢軸など、
ワンフレーズ・ポリティクスにおいて使用される。
二元論的表現で、他者のイメージを過大視させる傾向にある。

また動物や植物のイメージをかぶせることで、性格を表現しようとする。
猿(いらつき)牛(のんびり)鶏(せわしなくついばむ・貪欲な)
蛇(怒り・執念深さ)豚(愚かな)などがある。