真言宗では独鈷・三鈷・五鈷を洒水加持(しゃすいかじ)の際に使います。
数珠をこすりながら胸の前で上下に動かすことにより、胸のチャクラを浄化し高次の意識にさせます。
日本密教の仏像は上位から、如来・菩薩・明王・天となります。
このうちの天部の神々が独鈷や三鈷を持っています。
不動明王の右手に持つ剣は三鈷の剣です。
そして弘法大師の絵には、欠かさず五鈷杵を持っています。
五は五智を表し、五つの煩悩が五つの悟りとなる、転識得智(てんじきとくち)を表現しています。
この際バジュラを縦に構えて、マントラ(立て金剛杵!!)を唱えるのです。

これは金銅密観・宝珠形舎利容器です。本物は東京国立博物館にあります。
密教は教えの智慧を言葉ではなくシンボルで伝えようとしました。
この形の意味は月輪・マニ宝珠・蓮華・金剛杵・羯磨が統合している意味になります。
音で表すとオン・マニ・ペメ・フン・フリーヒとなります。
大日如来・宝生如来・阿弥陀如来・アシュク如来・不空成就如来を意味します。
五智は法界体性智・平等性智・妙観察智・大円鏡智・成所作智となります。
五鈷杵を意味します。
三鈷杵はマニ・ペメ・フーンの象徴です。
位置は額と喉と胸のチャクラを指します。
三部の真言を唱えるときに、額と喉と胸に印を置きます。
その位置が智慧・慈悲・力の象徴になります。
独鈷杵は力の象徴、アシュク如来の眷属の持ち物です。
象徴性は多様な意味をもたせることが出来、言語による限定された真理の伝授よりも有効なのです。
手により印(ムドラー)を組むことも、より深い伝授となります。
現代の文明は、言語による理解のみに傾くあまり、身体性・象徴性による理解を見失ってしまいました。
象徴性の力強さとは、オリンピックのときにはためく「日の丸の美しさ」に象徴されます。
精神世界でのバジュラの力強さが、現象世界の中で男性性、精神性の回復の象徴となることを祈ってやみません。