アジャストメント


この世界は「運命調整局」によって支配されている世界だ。


ニューヨーク出身の元バスケットボール選手デビッド・ノリス(マット・デイモン)は
下院議員から上院議員を目指し上院議員選挙に立候補した。

彼は子供のころに弟と母を亡くしたが、父は、落ち込んでいる彼を
父の理想であるケネディの講演会に連れて行った。

そのときのケネディを見つめる父の横顔が、彼の心に「政治家」への道を決意させた。

その父も大学時代に死亡し、いまは天涯孤独となってしまった。


上院議員選挙発表の当日、落選演説を控えて洗面所で「演説原稿」を暗誦していた彼は、
運命の女性「エリース」に出会う。

運命調整局は、前世にも、そしてその前の前世にも、
彼と彼女は別れられない深い縁であったことを知ってる。

しかし、デビットが彼女と出会うと、彼は「父の希望である大統領になること」よりも、
「小さな家庭でもいいから二人で暮らすこと」を選択することを知っている。

だから、運命調整局は、エリースとの出会いを阻止し、
彼を息のかかった大統領にしなければならないのだ。


運命調整局のエージェントの一人、ハリーは、疲労のため、
二回目の彼と彼女の出会いを阻止できなかった。

心惹かれる彼女に、バスの中で出会ったデビットは、オフィスに早めに戻り、
運命調整局の現実介入の現場を、間違えて目撃してしまった。

彼らは、人間が地球を守れなくなるのを不安視し、彼らの操作できるアメリカ大統領を作ろうとし、
デビッドの体験を操作していたのだった。



「あなたの考えていることは、誰かの言ったこと。」

その誰かを、操作されたら、あなたの考えも変ってしまう。
私たちは自ら考えているのではなく、誰かの影響で操作されているのだ。

だからこそ「求道者」は、人々から離れ山に篭もるなどの情報遮断をして、真実を追究しようとする。

釈迦は「サイの角のように、ただ一人歩め。」という言葉を残している。

このように、現世を否定し自ら孤独になることを選択することは難しい。
支配している存在は、われわれに低次元の思想を提供する「運命調整」をしているのだから。



この映画は第42代大統領  ビル・クリントンをモデルとしている。

生まれる前に実の父親を亡くし、アルコール中毒の義父に育てられた彼は、
不遇の 少年時代を克服した英雄として、もてはやされた。

学生時代にケネディと握手したことが政治を志す動機となっている。

その後、イエール大学で、ヒラリー・ローダムと出会い、結婚する。

この彼の出身は、作られたものであると噂されている。

そして「運命調整局」の指示通り、近いうちに彼の妻ヒラリー・クリントンが、
次のアメリカ大統領になるのだろうか?